
- Q1 東北大学の教育学部と他の大学の教員養成学部とは、どこが違うのですか?
- A1 国立大学の教育学部には2種類あって、教員養成を目的とした教育学部と、教育学や心理学の研究・教育を目的とした教育学部があります。東北大学の教育学部は後者のほうです。
- Q2 それでは、東北大学の教育学部では教員になれないのですか?
- A2 中学校の社会、高等学校の公民の免許状が取れます。その他にも、他学部の授業を履することで、国語や英語、数学、理科の免許状も取得できます。
- Q3 教育学部に行けばカウンセラーになれるのですか?
- A3 一口にカウンセラーといってもいろいろな資格がありますが、ここでは「臨床心理士」について説明します。
臨床心理士の資格を取得するためには、(財)日本臨床心理士資格認定協会が指定した大学院を修了し、同協会の実施する試験に合格しなければなりません。東北大学の大学院教育学研究科の臨床心理コースは、この制度の一種指定校と認められ、修了後に受験資格が得られます。
臨床心理士になるためには、教育学部で臨床心理学以外に幅広く関連分野を学び、大学院に進学後、臨床心理学を専門的に学ぶことになります。 - Q4 教育学部で学ぶ心理学と、文学部で学ぶ心理学では、どこが違うのですか?
- A4 文学部では実験心理学や社会心理学の基礎的問題の解明に取り組んでいます。具体的には「視覚認知心理学」「感情心理」「ストレス、化粧、顔、香りに関する心理学」「地域社会における資源交換」「異文化体験」などが研究されています。
一方、教育学部では、広い意味での「教育」、すなわち、人と人とのかかわりに関する心理学が中心です。具体的には、教える、学ぶ、発達する、支援するといった行動やその心理学的実践をテーマとしています。主だった心理学の領域としては、「教育心理学」「学習心理学」「発達心理学」「障害児者心理学」「臨床心理学」などが学べます。 - Q5 東北大学の教育学部を卒業すると、何になれるのですか?
- A5 もちろん教員を目指す人もたくさんいますが、それ以外に企業や教育行政、矯正施設や福祉施設の中で自分の学んだ教育学・心理学を生かす人も大勢います。さらに、東北大学教育学部は、数少ない「大学院大学」の教育学部ですから、さらに高度な専門的能力を身につけるために大学院に進学する人も多くいます。