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優秀論文賞

教育政策科学研究室 優秀論文賞


教育政策科学研究室では、平成23年度より、研究室の卒業生の中から、特に優秀な卒業論文を書かれた方へ、「東北大学大学院教育学研究科教育政策科学講座論文賞」を授与しています。研究室の専任教員が、当該年度に提出された学位論文(卒業研究論文、修士論文博士論文)を対象に選考を行い、卒業の際に表彰します。
なお、優秀論文賞を受賞した方の卒業論文要旨に限りこのページからダウンロードすることができます。教育政策科学研究室第1研究室(907)では、受賞論文も含め、2000年度からの卒業論文修士論文を閲覧することができます。

 平成30年度 優秀修士論文

伊藤愛莉(教育行政学)

  • タイトル:1968年教育公務員特例法の一部を改正する法律案の政策過程
  • 受賞者より

 この度は、これまでの日々の積み重ねである修士論文に対して、優秀論文賞をいただけたこと、誠に嬉しく思います。今振り返ると、修士課程の2年間は自分の不甲斐なさや課題と向き合う日々であり、楽しいとは言えないものでした。それでも、ゼミや授業、研究指導を通して教育政策科学コースの先生方からものの見方を教えていただくと、大変だなという気持ちは吹き飛び、知的好奇心を思い出すことができました。特に指導教員である青木栄一先生には、長い目で見守り、ご指導ご鞭撻いただいていること心から感謝しております。また、先輩方や後輩のみなさんが研究に向かう姿、事務補佐員のお二人の励ましがあったからこそ、修士論文を書き上げることができました。教育政策科学コースという恵まれた環境で勉強ができることは本当に幸せなことだと思います。
 私の修士論文は、教員に時間外手当を支給せずに独自の手当を支給する法案がどのように作成され、なぜ廃案となったのかを政策過程分析を用いて明らかにしようとするものです。この時に作成された法案の骨子が引き継がれ、現在の給特法につながっています。政策過程を分析していると、その政策の背景にある利害関係だけではなく、政策過程に関わる人々の考えや思いに触れることができます。そうした文章を読む度に、自分の今の生活は、たくさんの人々の思いや努力の積み重ねでできた制度の上にあるのだなとしみじみ思います。
 院生生活は、研究を進めるだけの場ではなく、それを通して人間的な成長もできる場であると思っています。これからも研究に励み、曲がらず屈せず努力を続け、自己の基盤を築いていきたいと思います。そしていつかは、自分が与えていただいた知識や経験が、他の人の役に立つ日が来れば良いなと思います。


 平成30年度 優秀卒業論文

上野瑞貴(教育行政学)

  • タイトル:2018年改訂高等学校学習指導要領公民科における「公共」の新設過程
  • 受賞者より

 この度は、このような素晴らしい賞を頂き、誠にありがとうございます。
 まず、この場をお借りして卒業論文執筆にあたってお世話になりましたすべての方々に深く感謝申し上げます。指導教員である青木栄一先生はじめ、教育政策科学研究室の先生方、事務の方々、先輩、同期、後輩の皆様の支えがあってこの論文を完成させることができました。本当にありがとうございました。
 私は学習指導要領の改訂をテーマに研究を行いました。このテーマで研究しようと思った一番の理由は、大学卒業後に高校教員になろうと考えていたからです。数年後に自分が教壇に立って教える科目がどんな風にしてできたのかを知っていなければならないと思いました。データ集めや執筆作業から逃げ出したくなっても逃げ出さなかったのは、学生の自分から社会人の自分へ何か置き土産ができたらと思ったからでした。
 出来上がった卒業論文はまだまだ未熟なところだらけで、納得いかない部分もあります。それでも、学生生活の最後に全力で作り上げることができた一生の宝物だと思っています。春からは教育政策科学研究室での経験を活かしながら、教育現場で挑戦していきたいと思います。本当にありがとうございました。

宍戸わかな(教育社会学)

  • タイトル:教育が犯罪抑止に与える影響に関する実証的分析
  • 受賞者より

藤井竜哉(教育社会学)

  • タイトル:学士課程卒業に係る制度の特徴と規定要因―早期卒業制度と卒業延期制度―
  • 受賞者より

この度はこのような素晴らしい賞を頂き,ありがたく存じます。私の卒業論文の執筆に関しましては,色々な出会いがあったからこそ,書き上げることができたものだなと思っております。指導教員である福田先生をはじめ,教育政策科学コースの先生方,資料・情報提供をしてくださった方々,事務の方々,先輩,同期,後輩,家族など色々な方のご指導・ご支援があったおかげです。心より感謝申し上げます。
 私の卒業論文は大学の発展段階論に絡めて,高等教育の卒業形態の構造を検討したものとなっております。大学が大衆化し,これから先,さらに色々な学生が高等教育を経て社会に出て行くときに,高等教育がどのような役割を果たしていくのか,また,高等教育がどうあることが不平等の再生産とならないかを考えるために,卒業という視点から切り込もうとしたものです。まだまだその目標には届かないものではありますが,今回の賞を励みとし,アカデミックな貢献,社会的な貢献ができるような研究を一歩一歩進めていきたいと思います。本当にありがとうございました。

松本真優(教育社会学)

  • タイトル:教育が健康に及ぼす影響―職業に着目して―
  • 受賞者より

 平成29年度 優秀修士論文

遠藤さとみ(教育計画論)

  • タイトル:女子の大学進学による経済効果―ライフコース・ライフイベントに着眼した実証を中心に―
  • 受賞者より

この度は優秀修士論文賞という身に余る賞をいただき、心より感謝申し上げます。
私は、公立小学校の校長を定年で退いた後、現場とは違ったレンズで教育をとらえたいと考え本研究コースの門を叩いた者です。学究的な環境には不慣れな上、実証研究はゼロからのスタートでしたので、目の前に立ちふさがる高いハードルを一つ一つ越えることのみに汲々とした2年間であったように思います。しかし、指導教員である島一則先生をはじめ、副指導教員の青木栄一先生、また、本研究コースの宮腰英一先生、福田亘孝先生より、研究に立ち向かう基本的姿勢や研究課題のとらえ方、分析の進め方等々について熱意あふれるご指導をいただき、修士論文を書き上げることができました。本当にありがとうございます。
私の研究は、多様なライフコースをたどる女子において、高等教育への投資がどのような経済効果を生みだすのかについて特に貨幣的効果に焦点化して実証することを目指したものです。この度2年間の研究の歩みを修士論文としてまとめることで、ようやく本研究の入り口に立つことができたのではないかととらえています。
この受賞を励みに、さらに多面的に、詳細に分析を進め、研究を深化させたいと考えております。今後とも、ご指導くださいますようお願い申し上げ、受賞者のあいさつに代えさせていただきます。

古川彰(比較教育システム論)

  • タイトル:教育が生み出す経済・社会的効果のメカニズム―認知・非認知能力と信頼に着目して―
  • 受賞者より

これまでご指導いただきました指導教員の宮腰英一先生をはじめ、研究の進め方や統計分析の手法について丁寧にご指導くださった福田亘孝先生、私自身の教育現場における活動から抱くことになった問題関心について、公正かつ包摂的な視点で修士論文の形に導いてくださった島一則先生、数々の有益な研究情報や、社会科学の魅力と奥深さをご教授くださいました青木栄一先生、心より御礼申し上げます。教育の効果は、様々な要因が相互作用的に関連して成果に結び付く極めて複雑なものです。本論文にはまだまだ多くの課題が残されていますが、今後も問題関心に対して誠実に向き合い、学び続けていきたいと思います。この場をお借りし、私の研究活動を支えてくださったすべての方々に感謝を申し上げます。有難うございました。

 平成29年度 優秀卒業論文

山本莉穂(教育計画論)

  • タイトル:留学経験が所得に与える影響とそのメカニズム
  • 受賞者より

指導教員である島一則先生をはじめ、本論文の執筆にあたりご指導、ご助言くださった教育政策科学研究室の皆様に厚く御礼申し上げます。皆様からいただいた多角的な視点が無ければ、このような形で論文を完成させることは出来ませんでした。
論文作成の過程では、自分の知識や能力の乏しさに直面し、悶々としたこともありました。しかし試行錯誤の末に新たな知見を得る喜びに出会うことも出来、振り返ると知的刺激に満ちた一年半だったと思います。
未熟さの残る論文ではありますが、このような栄えある賞をいただけたことを光栄に存じます。今後もこの賞の名に恥じぬよう、データを基に真実に迫る姿勢を忘れず精進してまいりたいと思います。本当にありがとうございました。

庄司弥生(教育計画論)

  • タイトル:学校外教育の効果の再検討―傾向スコアによる調整を用いて―
  • 受賞者より

この度はこのような賞を賜り、本当にありがとうございます。
本研究は、学校外教育、主に学習塾の投資効果に着目し、バイアスを極力取り除いた形で検証を行いました。学校外教育投資の効果を検証するにあたり、学校外教育そのもの以外に、親の学歴や収入といった隠れた要因が影響する可能性が高いため、傾向スコアを用いて調整しました。傾向スコアを用いる上では困難も多々ありましたが、皆さまに助けていただき、何とか形にすることができました。依然として課題はありますが、学校外教育分野の進展に少しでも寄与できたのなら嬉しく思います。
最後に、ご教授を賜りました島先生、教育政策科学研究室の先生方、博士生、大学院生の方々に感謝申し上げます。また、共に励まし合い、率直に意見を求めあえた同期、後輩の存在のおかげで納得のいく研究ができました。本当にありがとうございました。

山田宗司(教育行政学)

  • タイトル:教育事務所再編がもたらす教員人事の広域化―山梨県を事例として―
  • 受賞者より

この度は、このような大変素晴らしい賞を賜り、ありがとうこざいます。
本研究では、教員人事行政がどのように広域化したのかという問いを明らかにすることを目的とし、教育の平等性、県の出先機関である教育事務所の自律性等に言及したものでありますが、実際に行った作業は毎年3月に新聞記事に掲載される教員人事一覧を数え上げるという大変地味なものでもあります。しかし、こうした地味な作業が評価されたことを本当に嬉しく思います。
ところで、本研究はその対象、期間という点でデータが十分でなく、課題も多く残されている研究であると言えます。私は一度研究活動からは距離を置くことになりますが、今後再び研究を行うことができた際には、こうした課題について、取り組んでいく所存でございます。
最後に、この論文を完成させるにあたり、指導教員である青木栄一先生をはじめ、教育政策科学研究室の先生方、同研究室の先輩方、同期、後輩等沢山の方々に多くのご指導、ご助言をいただきました。私の卒業論文がこういった形で完成できたのも、こうしたご支援の結果であると感じております。本当にありがとうございました。


米田佑(教育社会学)

  • タイトル:何が何を資本たらしめるのか―「界」からみた学力の階層差の実証研究―
  • 受賞者より

 この度は、優秀論文賞という栄誉ある賞を頂き、誠にありがとうございます。大変光栄に感じるとともに、身の引き締まる思いでいっぱいです。
 また、この場をお借りして、卒業論文執筆にあたってお世話になりました全ての方々に深く御礼申し上げます。特に、指導教員である福田先生には大変お世話になりました。改めて感謝申し上げます。さらには、学部4年間を通して切磋琢磨してきた、教育政策科学研究室の同期および教育政策科学研究室以外の同期の仲間にも御礼申し上げます。
 卒業論文を執筆する作業は、非常に刺激的であるとともに、時に虚しさを覚えるような、気分の浮き沈みが激しい作業でした。ただ、このような作業を通してアカデミックな世界を垣間見ることができたのは、非常に良い経験となりました。そこには、これまで私が生きてきた世界とは異なる光景が広がっていました。今後も、この世界の事を少しでも知れるように、もう少し冒険を続けていく所存です。誠にありがとうございました。

 平成28年度 優秀博士論文

神林寿幸(教育行政学)

  • タイトル:公立小・中学校教員業務負担の規定要因
  • 受賞者より

まず学部の卒業論文から博士課程修了まで長年にわたってご指導下さった指導教員の青木栄一先生、副指導教員の島一則先生、教員政策科学講座の宮腰英一先生、福田亘孝先生、博士課程の途中まで教育政策科学講座の教員として在職されていた秋永雄一先生(現、放送大学宮城学習センター)、三輪哲先生(現、東京大学社会科学研究所)には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。
また、研究を遂行する上で多大なるご支援下さった教育政策科学講座事務補佐の皆様、東北大学大学院教育学研究科の総務、会計、教務各係の皆様、図書室職員の皆様、いつもゼミで刺激的なコメントを下さった教育政策科学研究コースの先輩方、同期、後輩にも感謝申し上げます。
そして、すべて方のお名前を書くことができず、大変恐縮ですが、学外のたくさんの先生方にもご指導と励ましの言葉を賜りました。あらためてここに御礼申し上げます。
この度はこのような栄えある賞を受賞できましたこと、大変光栄に存じます。今こうして振り返りますと、こうして博士論文が完成できたのは、運命的な出会いの積み重ねによるところが大きいと強く思います。
もともとこのテーマを研究しようと思ったのは、大学1年の時にモンスターペアレントという言葉を知り、2006年に東京都新宿区立小学校で新任教諭が保護者対応等に苦慮し自ら命を絶つという大変悲しい事件を知ったことにまで遡ります。
それ以降、教員の多忙や多忙化に関する図書や論文を読み進めていくなかで、2006年に文部科学省が実施した「教員勤務実態調査」を知ることになりました。そして、学部3年になった年に同調査研究のメンバーである青木栄一先生が東北大学に着任されました。もし青木先生が東北大学に着任されていなかったら、私は大学院に進学して、このように博士論文を完成することはなかったです。
さらに教育政策科学研究室の先生方からは、社会科学として教育に関わる事象を分析するための理論や手法を体系的に学ぶことができました。特に三輪哲先生には学部3年の多変量解析演習、統計的調査実習、ゼミの研究指導にはじまり、統計分析や社会調査法を懇切丁寧に教えて下さりました。特に学部4年の時に開講された大学院の先行履修科目で、マルチレベル分析を習得することができたのは、幸運なことでした。
このように、私は東北大学教育学部、大学院教育学研究科教育政策科学研究コースに進学しなければ、博士論文を完成することがなかったといっても過言ではないです。故郷を離れて仙台に来たときは不安もありましたが、今振り返りますと、学部からの9年間を東北大学で過ごせて、本当に幸せでした。お世話になった皆様に、感謝申し上げます。
東北大学を修了して、2017年4月より独立行政法人教職員支援機構に勤務しています。いじめの重大事態の発生、不登校、特別支援教育、子どもの貧困といった今日の学校現場をとりまく諸課題について、研修にいらっしゃる学校や教育委員会の先生方、そして関連政策に携わっていらっしゃる研修講師の先生方のお話を伺う機会があります。そのなかで、あらためて博士論文で明らかにしました、「子どもと向き合うこと」の変容に伴う教員の多忙を、リアルに感じることが多々あります。
今後、これまでの研究成果を踏まえながら、より一層研究を進めて参りたいと思います。ありがとうございました。

 平成28年度 優秀修士論文

廣谷貴明(教育行政学)

  • タイトル:地方財政運営効率化手段としての学校統廃合による歳出削減効果
  • 受賞者より

この度は優秀修士論文賞という栄えある賞をいただき、ありがとうございます。
私の修士論文がこのような賞を受賞できましたのは、指導教員である青木栄一先生をはじめ、副指導教員の宮腰英一先生、教育政策科学講座の福田亘孝先生、島一則先生、私が博士課程前期1年時まで東北大学に在職されておりました秋永雄一先生(現放送大学宮城学習センター)、三輪哲先生(現東京大学社会科学研究所)のご指導があったからこそのものです。本当にありがとうございます。さらに、合同ゼミで有益なコメントをくださった先輩、後輩の皆様、研究活動を支えてくださった事務補佐の皆様にも厚く御礼を申し上げます。皆様からの支えがなければ、私の修士論文は完成しなかったと思います。
私の修士論文のテーマは卒業論文のテーマから少し変化させ、学校統廃合の地方財政上の効果を明らかにすることを目的としました。このテーマに取り組むうえで、教育政策科学研究室は非常に良い環境であったと感じております。この研究課題の解明のために、従来の教育行政学の知見に加え、経済学の知見に基づく統計分析を取り入れました。このような分析モデルの発想は、教育行政学に加えて、教育社会学、教育経済学といった他の研究領域の知識を吸収することができたからこそできたものです。研究の過程で非常に刺激になるようなことが多く、とても楽しく研究課題に取り組むことができました。
近年、縮小社会の下で学校統廃合を含む教育政策の在り方が問われております。今後ともより一層研究に励み、学問的、社会的に貢献できるような研究成果を生み出せるように精進してまいります。本当にありがとうございました。

 平成28年度 優秀卒業論文

尾形秀(比較教育システム論)

  • タイトル:現代中国教育における陶行知学校の意義
  • 受賞者より

蓼沼阿由子(教育行政学)

卒業論文の執筆にあたりご指導・ご助言をいただきました教育政策科学研究室の先生方、先輩、後輩そして同期の皆様に心から御礼申し上げます。
私の卒業論文ではニュージーランドの教育政策を扱っていますが、これは留学中に、現地の教授や学生との会話の中で抱いた疑問が原点になっています。教育政策の決定過程について、これまでのニュージーランドでは観察されなかった新たな動きが見られているのではないかと考えていました。
そうした素朴な疑問を卒業論文としてまとめ上げることができたのは、研究室の皆様の支えがあったからです。特に指導教官である青木先生とディスカッションした内容は、論文を支える大きな柱となりました。また研究室の皆様から多くのご助言や励ましをいただくことで、執筆が思うようにいかない時期を乗り越えることができました。このような恵まれた環境に身を置くことができたからこそ、夢中になって論文に取り組めたのだと思います。本当にありがとうございました。
一方で卒業論文では解決しきれなかった課題も多くあります。そうした事柄について、いつかもう一度考える機会をもつことができればと思っております。

西堂貴昭(教育計画論)

このたびは優勝論文賞という栄誉ある賞を受賞できたことを誠に光栄に存じます。これまでこうした賞とあまり縁のなかった私なので非常に嬉しく思っていると同時に、今回の受賞はひとえに教育政策科学研究室の皆様のおかげであると強く感じています。多くの示唆や助言をくださった先生方や先輩同輩後輩の皆様、いつも励ましてくださった事務のお二方に心より御礼申し上げます。そして特に指導教員である島一則先生との出会いは私の人生に大きな影響を与えてくれました。先生の熱意ある指導のおかげで研究を進められ、このような評価を頂けたのだと思っております。
「大学で学んだことは役に立たない」という時折見られる主張は専門知識にばかり焦点が当てられているのではないかという思いからこの研究は始まりました。研究室に在籍してから卒業までの時間の大半を卒業論文に費やしつらい時期もありましたが、卒業論文の執筆は私にとってかけがえのない経験となりました。
教育政策科学研究室で学んだ考え方や姿勢を今後も忘れることなく、さらに自分という人的資本に磨きをかけて社会に貢献できるよう精進してまいります。本当にありがとうございました。


 平成27年度 優秀博士論文

苫米地なつ帆(教育社会学)

  • タイトル:きょうだい構成による社会移動機会格差とその意味の変容
  • 受賞者より

このたびは優秀博士論文賞をいただくことができ、大変光栄に存じます。この博士論文の完成まで支えてくださった教育政策科学研究室の先生方、スタッフの皆様、院生・学部生の皆様に心より厚く御礼申し上げます。
きょうだいの数や生まれた順番という個人の属性に関心をもって研究を始めたのは学部時代で、それからひたすらこのテーマについて研究を進めてきました。実は一度、当時の指導教員であった三輪先生に「きょうだい研究をやめて新しいテーマにしたい」と言ったことがありました。もともと社会学でこのテーマに取り組む先生方が少ないことや、「少子化にともなってきょうだい数が減少する昨今にありながら、なぜこのテーマなのか」と問われて答えにつまるようなこともあり、それならば何か違うテーマでも良いのではないか、と思ったためでした。また、当時の不勉強な自分にとって、きょうだい研究はもうやりつくされているような気がしていたのも事実です。その後、結局博士論文を完成させるまでこのテーマと向き合ってきましたが、まだまだやり残されていることがあるのに気づき、少しずつ自分の研究に自信をつけていくことができたことこそが、私にとってはとても貴重な経験となりました。この賞をいただけたことを励みに、自分の力で色々な壁を乗り越えながら研究を続けていけたらと思います。本当にありがとうございました。

濱本真一(教育社会学)

  • タイトル:教育達成過程における階層差生成のダイナミクス――選抜制度と不平等に関するの計量・シミュレーションアプローチ
  • 受賞者より

このたびは教育政策科学研究室優秀論文賞の栄誉を賜り,誠に光栄に存じます.身に余る賞をいただき,審査にあたってくださった皆様に心よりの感謝を申し上げます.また,本論の完成にお力添えいただいた研究室の先生方および院生・学生の皆様にも感謝いたします.私が本論のテーマに取り組むきっかけは,この分野で重要な知見であるRaymond Boudonの研究との出会いです.同書に用いられた(社会学領域ではいまだマイナーな)シミュレーションの手法に魅了されたことが私の研究のスタート地点であったといえます.その時より7年半をかけて執筆した本論ですが,まだまだ残された課題がたくさんあります.しかし現段階の私にとって本論は十分満足,納得できるものになりました.なにより,本論の執筆およびそのための勉強や準備に当たった時間はとても楽しいものでありました.研究の意義を見いだせない,分析がうまくいかないなど苦しかったことも多くありましたが,一方で突然アイデアを思いついたり,分析がうまくいったり,バイブルとなるべき研究に出会う瞬間の興奮や,多くの人との議論を通じて本論を完成させていく過程は,何にも 代えがたく楽しいいものでありました.今回いただきました賞はこれからも真理の探究に向け,努力を惜しまず研究に励むようにという力強い応援をいただいたものと存じております.その応援にこたえるべく,今後も学問に励み,学問を愛し,何より学問を楽しんで参りたいと思います.

 平成27年度 優秀修士論文

下瀬川陽(教育社会学)

  • タイトル:高等教育中退が職業生活に与える影響の検討
  • 受賞者より

 平成27年度 優秀卒業論文

石井和樹(教育社会学)

まず卒業論文の執筆にあたり、これまでお世話になった指導教員の秋永先生、教育政策科学研究室の先生方、院生の先輩方、事務のお二方、及び同級生に、この場を借りて感謝申し上げます。自分一人の力では、この卒業論文を完成することは不可能でした。
 「厳しい予算制約の下、地方自治体の財政支出はどのように決定され得るか」; この問いの答えに少しでも近づくために、4年生の後半は時間を忘れるほど資料収集やデータ分析に没頭しました。時には想定外の結果に一喜一憂することもありましたが、あらゆる解釈の可能性を想像し少しでも真実に迫ろうとする強い気持ちを持って取り組むことで、着実に一つずつ知見を重ねていくことが出来たと思います。本気で卒業論文と向き合った結果、このような名誉ある賞を頂けたことは本当に光栄ですし、自分にとっても大きな励みになります。率直に、嬉しいの一言です。
 とはいえ、自分の中ではこの問いに対する答えが熟し切っていないと感じる部分もあり、まだまだ検討しなければならない課題があることも事実です。また少子老齢化が進む日本社会において、上述の問いはより一層重要なものになると思います。今後も、一自治体職員として、より現場に近いところで、この問いに対する答えとインプリケーションを日々考え模索していきたいと存じます。
 この度は、本当にありがとうございました。

大石亜美(教育行政学)

「最近、いろいろな方が学校にいらして授業してくださっていますよ」。
 ボランティア先の学校で伺ったこの何気ない一言から、私の研究は始まりました。
 2000年代初頭から企業の社会貢献活動の一環として教育CSR活動がさかんに行われるようになり、これまであまり接点を持たなかった小中学校と企業の連携が進みました。本研究では、こうした教育CSR活動がなぜ行われるようになったのか、現在どのような活動が行われているのかを明らかにすることを試み、ほんの一部ではありますがその現状を明らかにすることができました。
 まだあまり知見が蓄積されていない分野であるため、本研究はデータを集めるところから始まりました。お忙しいなか調査にご協力いただいた地方教育委員会の皆様および企業の皆様には厚く御礼申し上げます。また、調査設計に際しては株式会社東京商工リサーチ様および教育ネットワークセンターの鳶島先生に大変お世話になりました。
 最後に、指導教員である青木先生をはじめ、研究室の諸先生方、先輩方、同輩、後輩のみなさま、事務のお二方には的確なアドバイスや励ましをいただきました。皆様のご協力がなければ、本研究を成し遂げることは決してできませんでした。この場をお借りして心から感謝申し上げます。
 このたびは大変名誉な賞をいただき誠にありがとうございました。

金子由真(教育行政学)

卒業論文の執筆にあたり、指導教員の青木栄一先生をはじめ、教育政策科学研究室の皆様には大変お世話になりました。また、宮城県庁の県政情報センターの皆様、栃木県庁の県民プラザの皆様には、お忙しい中貴重な資料を提供していただきました。この場を借りて心より御礼申し上げます。
 卒業論文では、宮城県の入試政策過程について、栃木県と比較することで明らかにしました。以前から関心があった宮城県の入試政策について研究し、優秀卒業論文賞までいただくことができたことは、大変嬉しく思います。
今後も、努力を怠らず、様々なことに精進していきたいと思います。この度は、誠にありがとうございました。

綿引里沙(教育社会学)

まず、素晴らしい賞を頂いたことに深く感謝申し上げます。研究を開始した時から、この賞を頂くことを一つの目標として定めておりましたため、この上ない喜びです。ありがとうございます。
私は、学部3年次に、女性のライフコース研究に関心を持ち、そこから発展して、学部4年次においてはライフコースの視点からみた少子化に関心を持ちました。
卒業論文執筆にあたり、より多くの子どもを産もう、より早く第1子を産もうという高い理想を持っていても、現実にそれを叶えられていない人が多いのではないか、さらに、それが叶うことによって少子化が改善されうるのではないかという仮説を立てました。そして、こうした理想と現実のギャップを《 出生ギャップ》と定義して、研究を進めました。計量分析を用いて、前述の仮説を検証し、どうすれば出生ギャップが縮小されるのかを考察したものがこの卒業論文です。私の未熟さゆえ、荒削りな論文ではありますが、現時点の私としての精一杯の答えは出せたと思っています。
最後になりましたが、指導教員の島一則先生を初めとした教育政策科学研究室の皆さん、ならびに、現・東京大学社会科学研究所准教授であります三輪哲先生には大変お世話になりました。みなさんの助けなくしては、論文を書き上げるどころか、執筆のきっかけさえ掴むことはできなかったと思います。
 本当にありがとうございました。


 平成26年度 優秀博士論文

大畠菜穂子(教育行政学)

  • タイトル:戦後日本における教育委員会の指揮監督権に関する研究――他の合議制組織との比較を通じて
  • 受賞者より

 優秀博士論文賞という栄えある賞を賜りまして、誠にありがとうございます。博士論文の執筆にたどり着くまでには、本当に多くの方々のお力添えを賜りました。学部時代より在籍した東北大学では、諸先生、先輩、後輩、スタッフの皆様に、大変お世話になりました。また、調査や資料収集にあたり、自治体や関係省庁の職員の方々、図書館の職員の方々にも非常にお世話になりました。そうしたお力添えがなければ、到底、博士論文を書き上げることはかないませんでした。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。
 教育政策科学研究室には、多様な研究領域・手法をとられる先生方が集まり、いつも刺激的な議論が行われていました。私がいろいろと遠回りをしながら選んだテーマは、教育委員会の「指揮監督権」という、これまであまり研究されることのなかったものでした。このマイナーなテーマに関心を抱きながら、どのように研究していけばよいかを考えあぐねていた頃、東北大学に赴任された青木栄一先生より直接指導を賜るという幸運に恵まれました。青木先生は、自分の研究分野のみならず隣接諸科学へ関心をもつことの大切さと、学際的な研究を進める上での方向性を示してくださいました。多様な研究領域の先生方が集うこの研究室に在籍したことで、教育委員会と類似する他分野の合議制組織(行政委員会や企業の取締役会)との比較研究を行うという新たな手法にたどりつき、自らの研究の裾野を広げることができました。
 博士論文執筆の過程で、奇しくも教育委員会制度は大きな変革をとげました。2014年の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正です。ちょうど制度改革と時期が重なったこともあり、本論文は、科学研究費(研究果公開促進費)の助成をえて、2015年12月に勁草書房より『戦後日本の教育委員会―指揮監督権はどこにあったのか』として出版させていただくことができました。複数の学会の書評で取り上げていただき、新たな研究課題も見えて参りました。いまだ道程は遠く、自らの歩みの速度に時に落胆しそうになりますが、今回の受賞を励みに、今後も研鑽を積んで参りたいと存じます。最後に、お世話になった方々にもう一度感謝の気持ちを伝えさせてください。本当にありがとうございました。


 平成26年度 優秀修士論文

岩間和成(教育社会学)

  • タイトル:奨学金の経済分析
  • 受賞者より

川上栞(教育行政学)

  • タイトル:自治体独自の子育て支援策をめぐる認識・実施・終了の規定要因の検討――学校給食費助成策に焦点を当てて
  • 受賞者より

 修士論文の執筆にあたり、お世話になりました全ての方に感謝申し上げます。青木栄一先生をはじめとする教育政策科学研究室の皆様には、本当に多くのご指導・ご助言をいただきました。また、お忙しい中、郵送調査にご協力いただきました全国自治体の担当者の皆様、情報提供とともに基礎自治体で働くことの魅力を教えてくださった太田市職員の皆様に心よりお礼申し上げます。
研究室に在籍していた4年間を振り返りますと、新しい知見が得られた喜びはほんの一瞬で、自身の期待通りに物事を進めることができず悩んでいた時間ばかりを思い出します。しかし、就職して1カ月が経った今、研究室での活動を通じて得られた全ての経験が、これからの仕事へ役立つであろうことを日々感じております。研究室での学びを礎として、今後はより直接的に社会のお役に立てるよう、精進してまいりたいと思います。在籍中にはご厚誼を賜りまして、誠にありがとうございました。

 平成26年度 優秀卒業論文

北條新之助(教育社会学)

  • タイトル:中国における政治的地位が収入に及ぼす効果の都市農村比較
  • 受賞者より

今回はこのような名誉な賞を頂くことができ大変光栄に思います.このような論文を書き上げることができたのは,指導教員である秋永先生をはじめとする教育政策の先生方,先輩方,同輩達によるものであり,心より感謝申し上げます.
 私が共産党をテーマにして論文を書こうと思ったのは,日本とますます関わりが深くなる中国の実権を実質上握る政権であり,しかし,その実態は未だに秘密のベールに包まれていることに魅かれたことが大きく影響しています.事実,私が中国へ一年間留学している間も共産党は中国を理解する上で非常に重要なキーワードでありました.今回,共産党員が中国社会に及ぼす影響の一部分に迫ることができましたが,更なる課題が多く残っていることも判明しました.これらを解決していくことが修士の課題でもあると言えます.
また今回の論文を通じて,事実求是の精神が少しなりとも身についたと実感しています.
荀子はこのように言います.
 君子曰、學不可以已
 青取之於藍、而青於藍
 冰水爲之、而寒於水
荀子の言うように,これからも学問を通じて自分自身の精神を涵養させたいと思います.

茂木博信(教育行政学)

  • タイトル:1950年代の愛媛県における財政再建策としての教員勤務評定
  • 受賞者より

この度は、栄えある優秀卒業論文賞を頂きまして、大変光栄に存じます。
卒業論文の執筆にあたり熱心に指導してくださった青木栄一先生をはじめ、教育政策科学講座の皆様に心よりお礼申し上げます。また、日本教育会館職員の方々ならびに、愛媛県職員の方々からは大変貴重な資料を提供していただきました。
 私の卒業論文は、愛媛県の事例から教員勤務評定の導入要因を明らかにしたものです。従来から指摘されていた政治的要因だけではなく、財政的要因にも着目して研究できたことが本論文の成果だと考えています。しかし正直に申し上げると、この論文はまだまだ完成形ではないと思います。私は政治的要因と財政的要因を分けて本論文を執筆しましたが、政治的要因と財政的要因の両者の関係性までは明らかにできませんでした。
 したがって、私の中ではまだ卒業論文は終わっていません。大学卒業後も折に触れてこのことについて考え、少しずつ卒業論文を完成させていこうと思います。
 最後になりますが、このような経験ができたことを誇りに思い、これからも一層精進してまいります。本当にありがとうございました。


 平成25年度 優秀修士論文

登川希香(教育行政学)

  • タイトル:授業時数の決定要因としての美術教育関連団体――平成20年度の学習指導要領改訂を事例に
  • 受賞者より

このたびはこのような賞をいただき、誠にありがとうございます。この場をお借りしまして、指導教員の青木先生、副指導教員の宮腰先生にお礼申し上げます。また、多くの示唆とご助言をいただきました秋永先生、三輪先生、研究室の皆さんに心より感謝を申し上げます。
 本論文の完成にいたるまでの道のりは険しく、初学者かつ論文の経験が乏しかったため、書き上げることができるのか最後まで不安でした。しかし、これまで信じてきた美術教育の意義をどうにか客観的に示したいと思い、自分なりのかたちで表現しようと努めました。そして、その気持ちが揺らがないよう、常に自分に問いかけ、子どもたちの姿を思い描きながら取り組み、こうして無事に完成することができました。
 本研究はまだまだ途中ではありますが、この受賞を励みにより一層邁進し、教育について考察していきたいと思います。
 改めて、本論文の執筆にご協力くださいました皆さまにお礼申し上げます。

 平成25年度 優秀卒業論文

塚口皓明 (教育社会学)

  • タイトル:高卒無業の規定要因に関する計量的分析――高卒労働市場の地域性に着目して
  • 受賞者より

この度は、優秀卒業論文賞という栄えある賞をいただきまして、誠にありがとうございます。また、卒業論文の執筆にあたり指導教員の秋永先生はじめ教育政策科学研究室の先生方、先輩、後輩そして同期の皆様にも心より御礼申し上げます。
 私が「高卒無業者」をテーマに選定したきっかけの1つが、地元の友人が商業高校卒業後に就職活動に失敗し、地元に帰ってきたという思い出です。およそ2人に1人が大学に進学する現在、自分自身も大卒就職市場に飛び込もうとする中、高校生の就職事情は果たしてどのようになっているのだろうかという興味を抱いたことがスタートでした。
 一方で、論文の執筆は決して順風満帆なものではなく、論文の方向性や分析方法、変数の設計などは特に苦労しました。しかし、こうしたハードルを乗り越えることで、普遍的な「問題解決能力」を身につけることができたと思っています。
 得難い経験をさせていただき、誠にありがとうございました。

中島日向子 (教育行政学)

  • タイトル:公立大学設置要因としての地域貢献概念――岩手県立大学と宮城大学を事例として
  • 受賞者より

この度は、優秀卒業論文賞という栄えある賞を頂きまして心から光栄に存じます。論文の執筆にあたりご指導くださった青木先生ならびに、ご協力くださった皆様に心よりお礼申し上げます。また宮城大学事務部および入試グループの職員の皆様、岩手県立大学入試グループの職員の皆様にはお忙しい中、快く資料を提供していただき、誠に感謝いたしております。
 私は大学入学後から自ら身を置いている大学、高等教育の在り方に興味を抱くようになりました。そして地域との関わりという観点から自らの興味関心を卒業論文としてまとめることができました。その過程で何度も躓きながら完成までこぎ着けたのは、政策教育科学研究室の皆様のお力添えがあったからに他なりません。
 多くの方々の支えあって受賞できたこの賞に恥じぬよう、これからより一層精進してまいります。本当にありがとうございました。

山岸佳奈 (教育行政学)

  • タイトル:公立中高一貫教育校設置形態の決定要因―岩手県の併設型設置事例を中心に―
  • 受賞者より

卒業論文執筆にあたりご指導いただいた青木先生をはじめ、教育政策科学研究室の皆さまに感謝申し上げます。また岩手県教育委員会事務局教育企画室の方々、岩手県立一関第一高等学校附属中学校には貴重な資料を提供していただきました。
 私が「中高一貫教育校」に関心を持ったのは、高校2年の時でした。当時の関心を卒業論文という形で研究できたことをありがたく、幸せに思います。執筆の際、分析の視点はこれでいいのか、一般化できるのかなど困難に多く直面しました。しかし皆さまの多角的なご助言から、「どのような要因、過程のもとに併設型中高一貫教育校が設置されたのか」について自分なりの表現をすることができました。
 今後も、卒業論文の執筆経験を自信として精進してまいります。改めて今回はこのような栄誉ある賞を賜り、ありがとうございました。

松本妃奈子 (比較教育システム論)

  • タイトル:ドイツの教育スタンダード政策――「PISAショック」と学力の標準化に着目して
  • 受賞者より

この度の優秀論文賞受賞に当たりまして、宮腰英一先生をはじめとする教育政策科学研究室の皆さまに感謝申し上げます。特に、卒業論文の執筆に関し、方々からの資料集めや情報収集まで、丁寧にご指導くださった指導教官の宮腰先生、比較教育学研究室の先輩方にはたいへんお世話になりました。
 卒業論文の執筆について思い返すと、辛くもあり、また楽しくもあったと感じています。細かな情報収集は、海外の研究をしている以上、やはり困難なことが多かったと記憶しています。しかし、比較教育学の面白さを大いに実感することができ、充実した思いがあるのも事実です。他国を知るということは、他人の思想を知ることに似ていると考えます。そして他国を研究するということは、他人と理解し合うため、また他人から学び、己を躍進させることに似ていると考えます。そこに面白さを実感できたことを、私は誇らしく思います。卒業論文の執筆中は、知的興奮に満ちていました。それが何よりも嬉しく、幸せなことだと感じています。
 私の卒業論文は、まだ完結しておりません。今後もドイツの教育政策がどのように変動していくのか、見届けたいと考えています。改めまして、このような機会を与えてくださった教育政策科学研究室の皆様に感謝申し上げます。


 平成24年度 優秀博士論文

鳶島修治 (教育社会学)

  • タイトル:教育政策が学力の階層差に与える影響――1990年代前後の教育課程政策を事例として
  • 受賞者より

この度は優秀博士論文賞という栄えある賞を頂き、大変光栄に存じます。この場をお借りして、指導教員の秋永雄一先生、副指導教員の三輪哲先生をはじめ、博士論文執筆にあたりご指導・ご協力くださった皆様に感謝申し上げます。
 私の博士論文は、おおまかにいえば日本社会における教育機会の不平等を主題としたものです。この問題関心は修士論文執筆時から変わっていませんが、理論・学説研究という方法をとった修士論文とは異なり、博士論文では定量的なアプローチによって教育機会の不平等に対する政策の影響を扱うことになりました。定量的研究は私にとって新しい試みであり、正直なところ、博士論文の内容は十分に満足できるものではありませんが、今回の受賞にあたり拙論の内容を評価していただけたことは大変嬉しく思います。
 本研究科博士後期課程に編入学してから博士論文の提出まで、約5年間かかったことになります。研究テーマが定まらず迷走した時期もありましたが、なんとか博士論文を書き上げることができたのは、先生方をはじめとする教育政策科学研究室の皆様のご支援のおかげです。今回の受賞を励みに、今後もいっそうの努力を重ねていきたいと考えております。この度は本当にありがとうございました。
 

 平成24年度 優秀卒業研究論文

斉藤知洋 (教育社会学)

はじめに,卒業論文の執筆にあたりご指導,ご助言くださった教育政策科学研究室の諸先生,先輩・後輩・同期の皆さんに心より感謝申し上げます.そして,優秀論文賞の受賞を大変嬉しく感じております.
 私は幸運にも,卒業論文のテーマを設定し,計量分析をし,そして論文を執筆する過程は非常に刺激的なものでした.それは,この一連の過程を純粋に自分の興味関心に基づいて辿ることができたからに他なりません.そして,卒論構想発表会や中間報告会を通して数多くの方々との意見交換を通じて,自分とは異なる新たな発想やものの見方に触れることができたのも大変貴重な機会でした.今回の受賞は,こうした恵まれた研究環境,そして皆さんのお力添えがあったからこそだと思います.
 また,来年度より本大学大学院教育学研究科・教育政策科学研究コースに進学することになりました.今回この栄誉ある賞を頂きましたが,これを新たな出発点として更に研究活動に精進して参りたいと存じます.誠にありがとうございました.

川上栞 (教育行政学)

まず、卒業論文の執筆にあたり、お世話になった皆様に心よりお礼申し上げます。青木先生をはじめ、教育政策科学研究室の皆様には、多くのご指導・ご助言をいただきました。また、千代田区子ども支援課および千代田区立図書館の職員の皆様には、年末のお忙しい中、資料を提供していただきました。さらに、分野は違っても、それぞれの活動に真摯に臨む友人達の姿勢が、時に折れそうになる向学心を支えてくれました。
 私の卒業論文が無事に完成できたのは、本当に皆様のおかげです。ありがとうございました。
 多くの方にご迷惑をおかけしながら執筆し、また反省点も多い私の論文がこのような賞をいただいたことは、誠に身の縮む思いです。
 ただ、私は小学生の頃から家庭の子育て に対する外部からの支援に関心があり、卒業論文を通してこの関心にアプローチできたことはとても幸せなことでした。行政はどのように子育てを支援しうるのか、修士課程においても引き続き検討していければと思います。どうぞ今後とも、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

長田亜由美 (比較教育システム論)

この度は、優秀卒業論文賞を頂きまして誠にありがとうございます。論文執筆にあたりご指導くださった宮腰先生をはじめ、ご協力くださった皆様に心より感謝申し上げます。
私は教育学部2年次に約1年間、中国の北京大学に交換留学をいたしましたが、留学中、絶えず考えさせられたのが中国人の「愛国心」でした。愛国主義教育は学校教育においてどのように実践され、それが中国における「公民」、そして中国社会の形成とどのように関連しているのか疑問を持ち、「公民教育」の観点から卒業論文を執筆することにしました。
論文作成にあたっては、中国語で書かれた資料の読解や論理展開で躓くことが多々ありましたが、周囲の方に支えられ、完成することができました。本当に感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。

岩間和成 (教育計画論)

まず最初に、この場をお借りしまして、卒業論文の執筆にあたりご指導・ご協力をいただきました宮腰先生、秋永先生、青木先生、そして指導教員である三輪先生に心より御礼申し上げます。
教育政策科学研究室での日々の成果である卒業論文が、優秀論文賞という栄えある賞をいただけたことは大変嬉しく思います。私は来年度から大学院へ進学することになりましたが、この賞の受賞に恥じぬよう、これからも精進していきたいと考えております。
 卒業論文の執筆に際しては、自分の知識不足や表現の乏しさに悩んだり、分析が行き詰まり挫折しそうになることも多々ありました。それでもこの卒業論文を書き上げることができたのは、多角的なアドバイスを下さる先生方や、切磋琢磨できる同じ研究室の仲間がいたからだと心から思います。教育政策科学研究室がこれからもそのような最高の環境であり続ければと願っております。本当にありがとうございました。


 平成23年度 優秀卒業研究論文

小野亜希子 (教育社会学)

この度、優秀論文賞という栄えある賞をいただきまして、誠に嬉しく思います。賞を下さった宮腰先生、秋永先生、青木先生、そして指導教官の三輪先生に、心より御礼申し上げます。
しかし正直なところ、私の論文が優れているとは思いません。勉強不足な部分も多く、また言葉足らずな表現もありました。私の卒業論文は、この時点での精一杯のゴールであり、自分の未熟さを露呈するものでもあります。ただ、三輪先生の「論理的に未熟でもいい。自分の主張を強く述べること。」という教えを受け、自分なりの論を展開できたと思います。今回はその点を評価していただけたのだろうと思います。また、卒業して実感したことですが、自分の興味・関心について勉強できるというのはとても恵まれたことです。後輩の皆さんには、ぜひ最高の論文を書いてほしいです。
最後になりましたが、教育政策科学研究室の4人の先生方、先輩方、後輩の皆さんのますますのご健勝をお祈り申し上げます。


神林寿幸 (教育行政学)

 まず、この場をお借りしまして、卒業論文執筆にあたりご指導くださった青木先生、三輪先生をはじめ、教育政策科学研究室の皆様に感謝申し上げます。
 優秀論文賞の受賞大変嬉しく思います。卒業論文での問題関心は、大学1年の時にいわゆる「モンスターペアレント」という言葉を知ったことにまで遡ります。そのため、卒業論文はまさに私の大学生生活4年間の集大成であり、それがこのように受賞できたことは本当に感慨深いです。
 卒業論文の執筆は、分析に使用する尺度としてこれでよいのかと悩むなど、時に困難に直面するときもありました。しかし、卒業論文の執筆は、研究の面白さを学ぶことができた貴重な経験でした。私が大学院進学を考えるようになったのも、卒業論文の執筆がきっかけです。このような恵まれた環境にめぐりあえたことを、本当にありがたく思います。
 これからは、さらに研究を深めていき、そして時間はかかるかもしれませんが、研究の成果が少しでも社会に貢献できればと考えております。本当にありがとうございました。


清水奈々子 (比較教育システム論)

始めに、この度の受賞にあたりまして論文作成にご協力、ご指導くださった宮腰先生をはじめとする皆様に心より感謝申し上げます。
 私は教育学部3年次に約一年間、アメリカのカリフォルニア大学に交換留学をいたしました。私と同じ交換留学プログラムに参加する学生の中には、母国ではすでに修士課程の学生や、さらに他の国で学位を取得しようと考えている学生がおりました。他国の留学生との交流から、学びの場が世界に広がっていることを実感する一方、日本では「若者の内向き志向」などと言われていた現状に疑問を持ちました。これらのことがきっかけとなり、学位制度を取り扱った本研究に着手する運びとなりました。
 論文作成の過程は私にとって容易いものではありませんでしたが、大学生活を締めくくるものとして形を残し、またこのように評価していただけたことでかけがえのない財産となりました。この喜びと論文作成中の想いを胸に、今後も精進してまいりたいと思います。ありがとうございました。